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総義歯の長所と短所 ~患者さんの感情を捉えろ~
総義歯の長所として第一に挙げられるのは、インプラントとは異なり、外科手術が不要といったことです。第二に挙げられるのは、後戻りが容易な治療ということでしょう。インプラント治療とは異なり顎骨内にインプラントを植立したりしないわけで、旧義歯にさえ手を加えない限り、治療中止となっても術前の状態に戻ることが出来ます。第三には術後の問題として、病気入院や寝たきりになった場合が挙げられるでしょう。入院時で緊急の場合すぐに口腔内よりはずすことが出来ますし、介護歯科治療もインプラント補綴よりは容易に行うことが出来るでしょう。最後に経済性の問題が挙げられるでしょう。確かに総義歯調製は手間がかかる治療ですが、インプラント治療よりは比較的安価に治療できるでしょう。
総義歯の短所として第一に挙げられるのは、咬合支持の問題です。本来顎堤粘膜は咬合圧を負担するようにはできていないわけです。そのため有歯顎患者と同等の食事をとれるようにする場合は、当然、咬合圧負担面積を増加させるための義歯床の拡大や、機械的人工臼歯等の使用が不可欠となってきます。第二に挙げられるのは、経年的な顎骨の吸収をたとえ遅らせることが出来たとしても、「ゼロ」にすることはできないことです。第三には、可轍性補綴物であるため、患者さんがご自身の感情によってはずせることにあるように思います。どんなに噛めるような総義歯を作ったとしても、中には形や大きさが患者さんご自身のイメージしたものと異なっているため気に入らないという患者さんも少数ですがいらっしゃるようです。